大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和33(オ)74 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人の上告理由について。

原審の確定したところによれば、上告人は、被上告人の経営する炭礦に使用せら

れ石炭採掘の業務に従事中、坑内の天井落盤により負傷し、労働者災害補償保険法

により治療並に休業補償金の給付を受けて居つたが、所轄官庁の治癒認定があつた

ため、その補償金給付が打切られたものである。

論旨は、健康保険法によつても、右治療並に休業補償金の給付を受け得るものゝ

如く主張する。

しかし、健康保険法第一条によれば、負傷に対する保険金の給付は、業務外の事

由に因る場合に限つてなされるのであつて、仮に所論の負傷が未だ治癒しないとし

ても、同法によつては、これを受け得ないものとせねばならない。したがつて、被

上告人が事業主として同法による所論の届出義務を怠つても、それがため上告人が

同法による保険金給付を受ける利益を喪失したものとはいえない。

以上と同趣旨に出た原判決は正当であつて、これと異る見解に立つ主張を前提と

する論旨は、すべてこれを採用し得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 石 坂 修 一

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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裁判官 垂 水 克 己

裁判官 高 橋 潔

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